施術例Ⅱ

腰が痛い

腰痛の経験

腰の痛みを感じるようになったのは
20代前からのことで
あのころは原因と解決方法を理解していなかったために

いったん痛みが出ると、電気治療をうけシップをもらい、とにかく安静にしておくくらいの対応しかしていなかった。

そして、ようやく痛みがひいたと思い動きだすと
またちょっとした無理で痛みが再発するという
繰り返しであった。

この仕事をはじめた後も
もちろん腰痛になることがあった。

ただ
原因が理解できていたため、1日~3・4日で予想通りの経過をたどり回復させることができるようになった。

回復に3・4日かかった経験事例は
ここ10年を振り返ってみて
8年程前の1回だ(2005年7月現在)。

それは
大掃除をしよう!と意気込んで、3時間ほど部屋の隅々を、変な姿勢でこすっていた時に起きた。
腕の力に頼った掃除方法で
足腰に無理な力を入れて腕を動かしていた。

予想される原因を考慮して
自分でできることはすべてやり
痛みはひいた。

その後同じ状況にはなっていないが
あの痛みは忘れられない。

腰が痛い時というのは、本当にどんな動作をするのも苦痛で、何もできなくなるということを再認識できた出来事だった。

対処

その後は、注意する点として
とにかく骨盤を歪ませないこと
に気をつけるようになった。

特に骨盤を歪ませる原因となりやすい
臀部(でんぶ)(お尻)の筋肉のコリ感には注意をしてきた。

ただ、この部位は普通の姿勢では
こってきたのかどうかも解りにくいところなので
腰に違和感を感じてきたら
すぐに臀部の筋肉を伸ばすストレッチ姿勢をとり

ああ、やっぱり固まってきている

と思えば、ストレッチから始めて
握りこぶしやゴルフボールをはさんで
押圧する解消策をはやめに行ってきた。

日常的な予防策としては、これだけでも十分に効果を発揮してくれている。

椅子を変える

では、次に
1日ぐらいでおさまってしまう腰痛というのは
どれくらい経験してきたのか思い起こしてみたい。

原因となる姿勢は
椅子の座り方だった。

長い時間座ると
坐骨が痛くなるような座面の硬い椅子を使っていたし
高さもいまいちで腰が曲がるのを我慢していた。

我慢して座っている時というのは
できるだけ楽な姿勢を維持しようとしているはずなのに
かえって無理な力を入れている。
腰や背中だけでなく、肩にも力が入っている。

これを継続すると
その日の夕方に腰痛になった。

なるとわかっているのに、実際に痛みが出るまで無理をしてしまっていた。

解決策としては、まず椅子を変えた。

何かものを考えている時には
背もたれにもたれかかって
肩の力を抜く姿勢がとれるような
首までサポートしてくれる椅子が欲しかった。

座面は
あぐらがかけるくらいの広さがほしい。

これだけあると
椅子の上でストレッチができる。

椅子を変えて、力を抜く姿勢が取りやすくなって以来、腰痛は起こらなくなった。

ここでのポイントは、椅子という外部要因が改善されても、座り方が変らなければ意味が無いという点だ。

椅子に座っている時
どのようにして無理な力が入っているのか。

まず、その観察から始めて
力が入っていることに気が付く練習をする必要がある。

気がつけるようになれば、“背中の痛み“でも指摘してきたセルフ・メンテナンス能力がかなり向上したことになる。

なぜかといえば
力が入っているかどうかに気が付くことは
とても難しいことだからだ。

今も
この文章を打ちながら
画面を眺めて、考えている。

考えている時は
その必要が無いのに
なぜか画面をジーッと眺めて、これでいいのかなあ・・・と
微動だにしていない。

この瞬間、肩に力が入っているのがわかる。これは気が付きにくい癖のようなものだ。

対策としては
意識的に注意して
頭で考えている時は、少し体を動かして
体だけはリラックスさせるほうが
考えをまとめるのに効率がいいし
腰痛・肩こり予防にも良いと思っている。



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