バイオフィードバックが医学応用され治療法として確立されるためには,思った以上に課題が多く厳しい作業となる.体内状態を意識的に調整するためには,どのくらいの精度・情報タイムラグまでが許容できるのか,フィードバック信号提示の頻度・強度はどの程度が適当なのか,臨床で数多くの試行錯誤が必要となる.
( バイオフィードバック研究 38(2), 83-88, 2011-10-25 日本バイオフィードバック学会)
Chiropractic健のヒトリゴト
バイオフィードバックという方法で、私の場合は、人差し指の温度を上げる実験を大学・大学院で行いました。
結果としては、数分で体温近くまで指の温度を上げられるようになりました。
ですから、バイオフィードバック訓練をすれば、皆さんだれでも、同じ事ができるようになる身体機能を持っている、と自信をもっていえます。
あとは、やる気だとか、信じる信じないだとかで獲得まで早い人、遅い人の差は生まれるかと。
実用的には、もう使えると思うのですが、この論文の言うように、厳密なエビデンスを。となると、生きた人間で実証実験をしないといけない世界は、実験が難しい。と、なります。
例えば、細菌の研究なら、今日はここまで、と細菌様をしまって帰宅して、次の日にまた出してきて。
と、できますし、細菌様が万が一、死んでいても、やり直しがしやすいかと。
実験パターンも、何百種類でも試行錯誤しやすいかと。大変なことは大変ですが、研究所で管理しやすいかと。
人間を、このように扱って実験するのは、大変。
さらに、何秒以内の変化なら、バイオフィードバックが効いたと言えるのか?
とか、
何回フィードバック信号を与えると良いのか?
とか、
どれくらいの強さが良いのか?
について、お薬なら、錠剤の数を変えたり、濃さを変えたりするように、バイオフィードバックなら信号を変化させて反応を測定。
この基準作りが大変。国際的な標準作りが大変。